宅建業免許をスムーズに更新するためのポイント

宅建業免許を更新する場合は、かならず変更届の提出が完了している必要があります。

登記がからむ変更がある場合は、登記完了まで数週間かかる事があります。過去5年間に会社の登記事項に変更があった場合は、変更届けの提出漏れがないかを確認しておきましょう。

また専任の宅地建物取引士の資格者証の有効期間が途切れている期間があったり、専任の宅地建物取引士が不在の期間があった場合は、専任の宅地建物取引士について変更届等の提出が必要です。

ですから、専任の宅地建物取引士の資格者証の内容についても事前によく確認しておきましょう。

更新手続きのポイント

  • 役員や本店住所等に変更が合った場合、変更届の提出が済んでいることを確認する。
  • 専任の宅地建物取引士について、資格者証の有効期間に空白があったり、資格者が不在の期間がないかを確認する。

変更届の提出もれの確認

次の事項に変更がある場合は、必ず変更届の提出が必要です。変更届の提出がなされない場合は、更新手続きを行うことができません。

  • 商号又は名称の変更
  • 役員の就任・退任
  • 政令第2条の2で定める使用人の就任・退任
  • 専任の宅地建物取引士の就任・退任
  • 主たる事務所・従たる事務所の移転
  • 従たる事務所の新設・廃止
  • 代表者・法人の役員・政令で定める使用人・専任の宅地建物取引士の氏名の変更
  • 営業保証金の変更

上記のうち、赤字の変更事項は法人変更登記が必要です。変更登記には時間がかかる場合があるので、変更登記が必要であれば今すぐ準備を進めましょう。

役員変更について

前回の免許申請後に役員が就任した後、就任に関する変更手続きを怠ったまま退任してしまった場合であっても、この役員に関する変更届の提出は必要です。

ただし、東京都では身分証明書・登記されていないことの証明書・履歴書といった添付書類の提出までは求められていません。

主たる事務所(本店)が移転している場合について

主たる事務所(本店)を移転していたのに移転登記を済ませていない場合は、必ず移転登記を済ませて変更届を提出しなければなりません。

登記の管轄をまたいで本店移転をする場合は、通常の変更登記の倍程度時間がかかることが有ります。更新期限が間近に迫っている場合は、すぐに準備を進めましょう。なお、移転登記の申請の際に、法務局の登記申請窓口で事情を説明すると、登記手続きの優先順位を上げてもらえることがあるようです。

本店が複数回移転しているにも関わらず、変更届の提出を怠っていた場合

こうした場合、中間の本店を省略して変更をすることは出来きません。変更届出書には事務所を移転した順番に全ての住所を記載しましょう。

専任の宅地建物取引士の資格者証の有効期間に空白がある場合

専任の宅地建物取引士について、資格者証の更新を怠っていたために有効期間に空白が生じていた場合は、その期間については一度専任の宅地建物取引士を退任し、資格者証の更新後に改めて就任した旨の変更届を提出しなければ生りません。

なお、この空白期間の間は専任の宅地建物取引士が不存在であった事になりますから注意が必要です。

専任の宅地建物取士が不在の期間がある場合

前任の専任の宅地建物取引士が退職し、その後新任者が入社するまで空白期間がある場合は、その期間は宅建業を行っていはいけない期間となります。

したがって、こうした場合に専任の宅地建物取引士の変更を行う場合は、通常の変更書類に加えて宅建業法違反をしていないかを確認するための資料の提出が必要となるケースがあります。

宅建業免許更新の必要書類

宅建業免許の更新申請の必要書類は下記のとおりです。申請書は正副2通必要です。

書類の名称 法人 個人
宅建業免許申請書(第1面)
宅建業免許申請書(第2面)
宅建業免許申請書(第3面)
宅建業免許申請書(第4面)
宅建業免許申請書(第5面)
相談役及び顧問の名簿
5パーセント以上の株主・出資者等の名簿
身分証明書
登記されていないことの証明書
代表者の住民票
略歴書
専任の宅地取引士設置証明書
宅地建物取引業に従事する者の名簿
専任の取引士の顔写真添付用紙
登記履歴事項全部証明書
宅地建物取引業経歴書
決算書の写し
資産に関する調書
納税証明書
誓約書
事務所を使用する権限に関する書面
事務所付近の地図
事務所の写真(平面図・間取り図)